top of page
  • Tomi

繊維を採って、布にする。

さて、長々と続いてきた衣類への熱い想い系ブログ

最終章!笑



これは、私がずーっと心に思って生きてきたこと。


「人生で一度はやってみたい」と思っていたこと。


結果はめちゃめちゃ簡単に予想できるけど、自分でやってみるまでは納得するまい、と決めていたこと。





「繊維を採って、布にする」






前回のブログでも少し書きましたが、



別に自給自足、じゃなくても


種から植えて、収穫した野菜で、ご飯を作る


とか、


自分の土地にある木を切って、製材してログハウスを建てる


とか、


衣食住


食住


に関しては、


実践している(したことがある)人には何人にも会ったことがあります。

もちろん難しいし大変な作業であることは重々承知です。





ただ、

自分で繊維を育てて、布にして、服を作る


と言う人には会ったことがありませんでした。






昔、インド独立の父ガンジーの糸紡ぎの話を、本か何かで読んで、


いつか自分も糸を紡いで布を織ってみたいと思うようになりました。


※ざっくり言うと、イギリスから来た工業製品の綿の布じゃなく、インド国産の綿を自分たちで紡いで、自分たちで着ることで、貧困や支配から脱却しよう!とガンジー自ら先陣を切って、糸車を使って糸を紡ぐという運動。




手作業でできるなら、私もできるに違いない!


(余談。

これについてはまたもう一話書けそうなくらいですが、私は最近

「誰かが作れるものなら、私も作れると思うし、直せると思う」

という思想で生きていることが発覚しました。笑)




それが私の綿に対するイメージでした。



ただ、他にもやりたいことがたくさんありすぎて、

全然綿への順番が回って来ていなかったここ最近でした。





そこで去年出会ったのが、



青森県の羊の毛を使って、染め、紡ぎ、織りなどを行っているグループです。




実際はもっと前からの知り合いだったんですが、

去年初めて、

「青森県産羊毛を楽しむ会」

という

楽しい会に参加させてもらいました。



そこで

羊の原毛を揃えてスピンドルという糸車で紡ぐ


という作業を教えてもらいました。




編み物は元々好きだったのですが、毛糸は購入したものを使っていました。



wool 100%の表示を見て、


この糸は、羊の毛だ


と理解はしていましたが、


原毛を糸に紡ぐという作業は、

想像していたよりも、ずっと時間がかかり、愛おしいものでした。





というのも、

編み物などに使う毛糸は、「双糸」と言って

よった糸を2本巻き合わせて初めて、「糸」として使えるということで、

想像の2倍の時間がかかりました。



そして、この原毛(ホワホワした状態の毛のかたまり?)

になるまでには、


羊を育てて

毛を刈って

洗う


という工程も入ってきます。


その一番重要な部分は、私はまだ体験していませんが、県内に羊がいるなら、いつかは行ってみたい!




糸を紡いでいる時間も、


一種の瞑想のような、

それでいて、手の感覚に任せて体が勝手に動いていくような、


不思議な作業です。




糸の太さがまちまちなのも、また愛おしい。




これは、工場では出せない味だぞ、

と自分の未熟な技術を肯定しつつ、糸を完成させたのですが、


もったいなくて編めない。


糸をただただ眺めて愛でることになります。




それでも


果てしなく遠い物語、、、

から、

意外と頑張ればできるのかも。


と、ウールへの親近感がグッと増しました。




そしてついに、

この方法で、綿も紡げるんじゃないか、と


綿の種をネットで購入します。




綿の産地は、インドなど、暑い地域だな、と思っていましたが、日本で栽培されている方もちらほらいるようなので、

とりあえずやってみよう、と、

初回は完全に路地栽培でチャレンジしました。




ポットに種を植えつけ

発芽までもかなりの時間がかかったように思います。

あとで調べたら、やはり綿は寒いのが苦手の様子。




ちょうちょみたいな可愛い双葉が出てきて、テンションが上がります!




その後も、本葉が出るまで、出てから、と

他の野菜に比べると、かなり成長がゆっくりの印象でした。


確か、畝に植えつけるのが、他の野菜たちの中で一番最後になったような。




そして開花!


よく、「綿花」と言いますが、それは、ふわふわで花みたいに見えるだけで、

実際は、「種と実」のことを指します。



本当の綿花は、こんな感じ。



オクラや朝顔みたいに、大きくてスパイラルに開くタイプの(通じるかな?)ゴージャスな花でした。




そして、その花の後に、先が尖った実がつきました。



ぱかっと割れて、ふわふわの綿が出てくる、いかにも!という場所に、線?割れ目?もついていました。


が。


この時点でもう既に10月。

霜が降りるまで1ヶ月くらい。。。


予想では、秋の時期に収穫でした。




その後、何日経っても実は割れず、

ついに霜がおり、葉っぱが全て落ちてしまいました。




もうちょっと乾燥したら開くかな〜




と期待して待ってみたものの、

降雪。。。。




がびーん。



雪の中から、掘り起こして、実だけ摘み取って室内で乾燥させることにしました。


ですが、この時点も全く「綿」の気配がしません。



猛暑だったとはいえ、やはりスタートの生育が遅れたために、種が成熟できるところまで十分に育たなかったのが原因のようです。





半ば諦めモードで、室内で2〜3週間?乾燥させました。

というか、もう干していたこともちょっと忘れていました。笑



ですが、久しぶりに覗いたら、なんと!

ふわふわした白いものが見えている!



これは綿に違いない!




と、一個ずつ実をこじ開けてみました。


そしたら、、、、






出てきました〜!



綿の繊維!



未熟なものもあり(洗濯しちゃったティッシュの塊のような見た目)

完全に異臭を放つ、腐ったものもあり、

先端が割れて、短い繊維が出てきているものもありました。






多分、収穫できた実の2割くらいから、白い繊維が採れました。


完熟に近いものほど、繊維一本一本が、長いようです。

それは、1割にも満たない数でした。




この綿の塊の中には、種が入っていて、

一個の実に10個くらいでしょうか。


繊維が絡まっていて、上手く取れません。


何かいい方法は無いかとYouTubeを検索すると、


手が腱鞘炎にならないように「綿繰機」という種を取る機械を使う


とあります。



。。。。



手で取るしかない、と諦め、

数が少ないのでなんとか全ての種を取ることができました。




種と取った後のワタ



さて、ここからは、いよいよ紡ぐ作業!


整える道具を持っていないので、

100均で犬の毛並みを整えるブラシを買い、代用。笑

糸車も持っていないので、棒とダンボールで適当に作って代用。笑








量も少ないし、とにかく一回試してみたい!ので、できるだけ買わずにあるもので代用して、

作業してみた結果がこちら。








糸になった〜〜〜!!!





見た目は完全に糸です。



が、


やはり繊維が短かったので、

上手く絡まず、

めちゃめちゃ弱い!笑




よりが戻らないように、お湯で茹でて、より止めもしましたが、弱い!




感覚で言うと、

裁縫の時に使う、しつけ糸、より弱い!笑



ちょっと圧を加えたら、すぐに切れます。笑





でもきっと、これを2本合わせたり、織ったりすれば強くなる、、、、ハズ。


と、これまた100均で手に入る、簡易織り機を使って、

今回採取できた、全ての綿繊維を使って、布を織ってみました。






糸の太さがまちまちなことに加え、

糸の強度がなく、ピンッと張れないので

織目が隙間だらけになりました。


布にしたときも、その歪さが目立ちます。



もう、布とは呼べないくらいの粗さ!



こんな小さな、何にもならない綿の布ですが、

「繊維を採って、布にする」

は、

無事に達成しました。



この大変さを知らずに、

当たり前のように、衣服を纏っていた自分を顧みる良い機会でした。




そして、

青森では綿が育たなかったから、昔の人は麻の服を着ていて、

寒さを凌ぐために

その隙間を埋めるこぎん刺しや南部菱刺しが伝統として残っている


という、この地方の文化も、

納得。



次は、ビニールで育苗して育ててみよう♪

なんて簡単に思ってしまったことを反省中です。



というか、

服一着作るのに、どれだけ綿を育てなくてはならないのか。。。。

と、綿の布を自分で作ることは、絶望的な気がしてきました。






この一連の綿100%体験

衣類への色々な思い



これらが繋がって

この数ヶ月に、「衣」に関する色々な本や映画、映像など見てきました。



その中で、

ただただ、化学繊維・化学染料の発展による環境汚染や、

ファストファッションが生み出す悪影響などばかりでなく、


綿の布地を作る過程においても

かなりの人権問題や環境問題があることを知りました。



綿の栽培には、大量の水が必要になります。

その水を灌漑したため、アラル海が干上がり、生態系が完全に破壊され、周囲が砂漠化した、という過去。



綿花は、現在世界中の作物の中で、農薬使用量がダントツ1位。


それは、全て機械作業になるため、広い栽培面積に対して、除草剤が使われること。

収穫期を一定にするために「裂開剤」と言う、強制的に実を開く調整薬が使われること。

収穫機械に葉っぱが絡まない様にするため、パラコートと言う枯葉剤が使われること。



中国のウイグル自治区では、今でも強制労働者が綿花の栽培を行っていること。

これは、中国産の綿の約8割を占めているそうです。




安易に、

化学繊維より綿100%を選んだ方が環境に良いんだ

と思っていましたが


その綿がどこかから来ているかなんて、

一般に流通している衣服からは読み取ることはほぼ不可能です。


made in 

は縫製場所を示していることがほとんど。




一体、どんな素材の服を選べばいいの、、、


と言う答えには、


ほとんど全ての参考文献や動画で





と出てきました。




それも納得。


羊毛は、定住したり農耕しなくても手に入る繊維で、小規模生産が可能。


手刈り、手つむぎ、手編み、など、

機械に頼らない=エネルギー資源問題も解決できる。



そして、羊の品種によって、複雑な地形でもよく育ち、

羊の多様性を守ることそのものが、環境保全となること。



羊毛は汚れや匂いが付きにくく、シワになりにくい、そして綿より強い。

そんな特性を活かして、スリムな普段使いのシャツなどの開発も進んでいるようです。





遠いどこかの国で誰かが犠牲になって作られた、よくわからない素材の服


から、


あそこにいる羊の、去年刈り取った毛から作ったセーター


みたいに、



繊維もローカル化して、地産地消が普通になったら、


色々な問題の解決の糸口になるのではないかと思っています。







繊維を採って、布にする。



次の目標は、




羊を育てて、靴下を編む。




これが、今世の次のステップになりそうです。

実はもうそのフラグが立っていたり。いなかったり。。。



羊飼いたい方、羊博士の方、ぜひ、お話聞かせてください!






今回も、かなり長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

0件のコメント

最新記事

すべて表示

Commentaires


bottom of page