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  • Tomi

旅とシャツ。


みなさま、大変お久しぶりです。

またもや約1年ぶりの更新!笑

相変わらず、ゆる〜く、そして細く長く生きております。Tomiです。



今日の話は、先日、何だか急に考えることがあったので、

忘れないように言葉にしてみようかと思ったので書いています。


読んでも特にタメになる話ではありません。笑




事の発端は、この写真の、特に何の変哲もない綿100%のシャツ。



首の後ろの部分が破けてしまったので、

結構何年も着たし、ウエスにしようかな〜

なんて考えている時でした。



このシャツは、いつ買ったかは本当に覚えていないのですが、

ブランドのタグを見る限り、15年くらいは前になると思います。



良いヤツ、では全然ありません。

きっとセールしてたから、とかそんな理由で買ったのだと思います。



このシャツは、今では、メインで着ることはほとんどありません。

畑作業の時に、日除、虫除けとして羽織ったり、

ちょっとスーパー行くかなってとき冷え対策で、羽織ったり。

今日夜お出かけ行くから、一応長袖持ってくか〜って、持ち歩き、結局着なかった、とか。


色も褪せ、年季も入って、ヨレヨレしています。




この日、

ウエスにしよう〜と裁ち鋏を持ってきて、

いざ

カットしようとした時、


このシャツの思い出が色々と蘇ってきたのです。




いつ、なぜ買ったのかは覚えていませんが、


このシャツを着てどこに行ったかは、鮮明に覚えていたからです。




それは、約11年ほど前、

私が前の職場を辞めて、初めて一人で海外を旅していた時の風景です。



元々の旅の目的地は、インド。


当時のめり込んでいたアシュタンガヨガの総本山、マイソールに行くことでした。


直行便ではなく、タイでトランジットして数週間滞在してから向かうという予定。


タイも、インドも、暑いよね?

ずっと夏みたいな感じだよね?



色々調べて、基本的には夏服を用意し、

もしものために

と、長ズボンや、この綿の長袖シャツを荷物に入れました。


その時は、このシャツが一番大切、ということを知らずに。。。




出発は、4月。

タイもインドも、これから一気に暑くなる時期。



ですが、



空港、

特にクアラルンプール。

飛行機内

タイのエアコン付きバス

タイのコンビニ

肩の露出がNGな寺院に入る時。

インドで、夜発の電車が遅れに遅れて駅で過ごすことになったとき。

日中40度超えるの砂漠の街で、熱波で皮膚がやられないように。

そして、流れで行くことになったヒマラヤの麓、ラダック。

高度3000m以上をバスで移動してるとき。

行く予定ではなかったけど一ヶ月滞在したネパール。

スリランカでカジノに入る時。


などなど


本当に、何度も何度も。

延びに延びて約一年半になった旅の中で、

毎日!?っていうくらい、着たのです。




当時の写真には、ほぼこのシャツが写っています。



旅の前半、ラオスで出会った女性に、なぜか刺繍糸をたくさんもらったので、


飛行機の待ち時間などに、背中の部分にちまちま刺繍したりもしました。







別に、正直、これからずーっと着たい、という服でもない。


でも、この破れた部分は、当て布をしたりして結構簡単に直せる、なのに何で捨てるのかな?


でも、わざわざ破れた部分を直すのに、時間を割くほどの価値があるシャツでもない?


補修したところで、出番もそんなにないし、代わりの服はあるし、なければすぐ手に入るし。


ウエスとして最後まで役目を全うできるなら別にいっか。


でも、ちょいちょいっと直してしまえば、また着れるのに。



。。。



こんなふうに、自分の中で押し問答した結果。



とりあえず、直してみて、あまりにもひどかったらウエスにするか。


という、時間がかかる選択肢に辿りつきました。




当て布をして、他の穴のところもついでに刺繍して、


完成品が、この写真。




うん。


微妙。笑



すっごいダサいわけでもなく、かといってオシャレでもない。



微妙。絶妙。


だけど

破れは直ったので、また現役のシャツとして箪笥の中に、帰っていきました。






その何日か後、

ムスメの保育園から、

「水筒を準備して欲しい」


という連絡がありました。



新しい可愛い子供用の水筒を買うか

今ある水筒に、持ち運び用のカバーをつけるか。


迷った末、

使い慣れてる、自分で飲めるのを使ったほうがいいか。

という結論に達し、

私は、持ち運びの肩紐がついてるカバーを探し始めます。



まずは、100円ショップに行きました。


もちろん100円で、いろんな柄の水筒カバーが売っていました。


それを見た感想。

なんか作れそう。



家に帰って、今度はネットで、水筒カバーの作り方を検索します。

You Tubeでいろんな作り方動画も見ました。


うん、作れそう。。。


でも、確実に

100円で買った方が早い。




次の日、また100円ショップに行きます。


でも、手作りの水筒カバーをたくさん調べたので、作ったやつの方が可愛いな、と思ってしまって、

買わずに帰ります。



結局、好きな柄の(保育園の通園バッグとかと同じ布で)水筒カバーが完成。

なかなか可愛いですが、

作業には半日近く費やすこととなりました。




何が言いたいかというと、


現代は、本当に100円ショップやプチプラのブランドで

安くて早くで、大体何でもそろってしまうのです。


忙しいし、そんな作ってる暇ないよ!

お裁縫苦手だよ!

って人達からしたら、すごく便利なことです。


私は、裁縫も好きだし、ある程度時間もあるし、

作ることに割と楽しみを見出せる人間だから、できました。



でも、作る原材料費と時間を計算したら、

圧倒的に買った方が早いし安い。


私の場合、むしろそのどうしようか悩んで調べたりお店まで行ったのにやっぱり買わずに帰ってくる、的な時間配分が、圧倒的にロス!!



でも、お金を出せば当たり前に欲しいものがすぐ手に入る、という状況に置かれた時に、


私の中の

「生きていくためのスキル」


みたいな本能が、減っていってしまうような感覚に陥ることが分かりました。






これは、うまく説明しづらい。




もちろん、破れたシャツを補修すること自体が、生死に直結する訳ではない。


お裁縫ができないからって、生きていけない訳でもない。




ただ、便利の中に生きていると、

自分の、本当に持っている力、才能、能力、得意技、みたいな、

スキルを使う機会がない。



それは、ゆとりがあっていいかもしれないし、無駄な体力や時間を使わずに済む最善策かもしれない。



だけど、

私は、きっとその11年くらい前の旅で、



行きたいところがあるけど私の英語が通じない

とか

予定時刻に電車が来ない

とか

宿がどこも空いてない、今日どこに泊まろう

とか

あと何日、貯金だけでここに滞在できるんだろう、

とか

え、ヨガの先生海外行っててあと3ヶ月帰って来ないの?それまでインドでどーすん?

とか

(これは私のリサーチが甘かった。笑)



とにかく、毎日どう生きるかを、自分の力でなんとかしていかなくてはいけない。


そんな状況を体験していたから、

自分のスキルを使うこと=自分主体で生きること


そんな感覚を持ち合わせているのだと思います。



においては、

言葉も通じない、文化も違うし、常識も違う

自分で持ち運べるだけの荷物の中で、なんとかしなければならない


といった、

スキルを獲得したり発揮するには、絶好の場でした。






もちろんこういった問題解決のプロセスは、

大なり小なり学校生活や仕事上でも経験はあると思います。


ただ、あまり自分の生き方に影響するような出来事は少ないかもしれません。




しかも、

人によっては旅といっても形も様々。


タイで会った子で、

「荷物重いし、タイの方が物価安いからこっちで全部買おうと思って。」

と、手提げ袋に、お金とケータイとパスポートだけ入れて

ちょっとそこまで的な感じで日本から入国してた人もいました。笑




でも私は、

頭を使ったり、手足を動かして問題を解決した時の

達成感


みたいなものを味わうのが好きなのだと思います。


好き、というか、旅の間に好きになった、という感じでしょうか。


もちろん、不安や心配が感情のほとんどを占めていたし、

どうすればいいのか分からず泣きそうになったことも多々ありました。



でも、それを解決できたとき

本当に気持ちが良かった。


なんか一歩成長したぁ〜!と自分をたくさん褒めました。


自信にもつながったし、とにかく楽しかった。


お金を払ったらすぐに解決してたであろうことも、

自分でなんとかして解決したことは今でも記憶にも残っています。




もったいない精神、とか、繰り返し使ってエコ♪とか、

そんなキャッチーな話ではなく、

(私にとっての話ですが、)


気持ち良い達成感を味わうために、


私はあの破れたシャツを直したかもしれません。



そして、旅の記憶が、このことに気付かせてくれたのかもしれません。





これを書いている今日は、

満月&いろんな天体がめっちゃ逆行している日、らしく


心も過去に戻される


という宇宙のエネルギーが働いているようです。



まんまと過去に心を戻された結果、


久しぶりの


だいぶ長めの


なかなか個人的な


文章となりました。笑




最後まで読んでくださった皆様、ありがとう!


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